試行錯誤の連続 (4/6)
試行錯誤とは何か物事を実行したりして思い悩んだり、失敗したりすることですが、最初のうちは試行することもままなりませんでした。というのも弊社には材料を作る設備も実験をする研究室もありませんでした。材料を混ぜ合わせるにしても昔からある家庭用ミキサーが1台があるだけでした。なにもかも無いところからの出発でした。
最初は鎌田顧問が個人で所有していた実験機材などを持ち込んでのスタートとなりました。材料というものはこう作るものだということから始まりました。充分な実験設備が整わない状況でも、鎌田顧問の指導にかける集中力は途切れることはありませんでした。
「いい設備、いい材料、優秀な研究員が揃っている状況では悪い実験結果が得られることが少ない。しかしこのことの方が後々に成功に繋がることもまた少ない。むしろ悪い結果をたくさん得られてしまう環境の方が本当の成功に繋がることになる。その悪い結果を捨ててしまえば無駄になるが、拾い上げて注意深く検証いけばより多くのことが得られる。
それをするかしないか、そのことの方が大切です。」と教えられました。
この事が後にあるアイデアを生む結果となったのです。